今回はインドネシア株式市場におけるAuto Rejection (値幅制限)について紹介します。
値幅制限はインドネシア株式市場のような値動きが大きい市場では経験することも比較的多く、ロスカット設定においても有用です。
2024年7月現在の最新情報ですので、是非ご一読ください。
Auto Rejectionとは1日の株価変動幅の上限
株式市場では、株価が1日に変動できる上限および下限を設定しているケースがあり、設定の有無は国ごとに異なっていますが、日本や中国(香港は設定なし)、インドネシアを含む東南アジアを中心に設定されています。
日本の株式関連ニュースの中でも、ストップ高あるいはストップ安と紹介されることがありますが、これは値幅制限がある国で、制限いっぱいまで株価が上昇することをストップ高、反対に下落することをストップ安と呼んでいます。
Auto Rejectionの目的は、株価に重大な影響を与える情報が流れた際などに冷静な判断を投資家に促すために設定されています。常に株価をウォッチできない兼業投資家でも、ある程度安心して投資を行うことができる点で有意義です。
インドネシア株式市場のAuto Rejection条件
Reference price(基準株価)は前日の終値の株価です。銘柄の株価に合わせて若干Auto Rejectionの範囲が異なりますが、一日で最大20%~35%動きます。
なお基準株価がRp 50 未満の株はそもそも株式市場で売買できないという制限がありますので、値幅制限も下限はRp 50です。
※詳細を確認したい方はインドネシア証券取引所(BEI)のHP参照。
日本でも同様のAuto Rejection制度が採用されていますが、日本の場合には株価水準によりかなり細かく値幅制限が設定されており、概ね15%となっています。値幅制限の幅はインドネシア市場の方が多少余裕を持った設定となっています。
これだけ緩めにAuto Rejectionが設定されているにもかかわらず、特にIPO直後、中小型株やテーマ株を中心に値動きが激しく変動します。1日に数銘柄はAuto Rejectionの制限を受けている印象です。
コメント
[…] インドネシアの各株式銘柄は、その株価水準に合わせて1日あたり35%~20%の値幅制限が設定されていました。従来の値幅制限については、インドネシア株式市場での値幅制限 参照。 […]