新型コロナウィルスの影響を受け、インドネシアもついにリセッション入りしました。
こんな景気後退時にこそディフェンシブ銘柄として注目したい日用品セクターの銘柄をいつくかご紹介します。
日用品セクターの特徴
毎日使う生活必需品ですので、景気の良し悪しに関わらず需要が安定しています。
特に、インドネシアは2050年まで続く人口増加の恩恵を受け、今後も堅調に推移すると想定されており、将来性の高いセクターでもあります。
景気後退局面では、行き場をなくしたマネーの新たな投資先として注目が集まりやすく、景気後退局面でも相対的に強い銘柄という特徴もあります。
インドネシアの日用品メーカー 5選
1. Unilever Indonesia (UNVR)
日本でも馴染みのあるグローバル企業のユニリーバは、インドネシアの日用品メーカとしても抜群の知名度を誇っています。
製品の取り扱いジャンルとしては、シャンプーや洗剤、化粧品、調味料やスナック菓子まで手広く手掛けています。
直近の業績推移を見ても安定感は抜群です!
また 配当性向は毎年50%を記録しています。
業績面ではパーフェクトな会社だと思います。
これだけのエクセレントカンパニーですので、当然ながら市場評価も非常に高くPBV 38.0倍、PER 41.1倍です。
これなら定期預金や国債を買ってた方が良いかなぁ。
2. PT Uni-Charm Indonesia (UCID)
日本人にはお馴染みのユニ・チャームは、インドネシアは2019年12月にインドネシア証券市場にて子会社上場を果たしています。
子供用おむつのマミーポコ、生理用品のチャームはインドネシアでもよく知られており、存在感があります。そのほか、介護用おむつやマスクなども販売しています。
粗利は毎年、毎四半期安定しています。
年度/四半期の純損益がマイナス転落している箇所がいくつか見られますが、これは、為替レートの変動損益による影響が大きいと思われますので本業の収益力が落ちたわけではないと分析できます。
IPO時の売り出し価格はIDR 1,500ルピアでした。
上場直後こそIDR 2,000の高値を付けましたが、それ以来株価は低迷しIDR 1,500のガラスの壁に長い間阻まれていました。
・・・が、ついにIDR1,500の抵抗レベルを突破しそうです。
現在の株価はIDR 1,550、まだまだ予断を許さない状況ですが、近々上昇トレンドが発生しそうな気配です。
3. PT. Mandom Indonesia (TCID)
せっかくなのでインドネシアで上場している日系企業をもう1銘柄紹介します。
ギャッツビーなどの整髪料でおなじみのマンダム社はインドネシアで上場を果たしています。1969年にインドネシア進出しており、既にインドネシアで70年の歴史があります。
・・・しかし、マンダム社はコロナショックの影響を受け業績が低迷しています。
2020年3Qの決算は前年同累計比で売上高△32%、純損失計上に陥りました。
財務体質は自己資本比率80%超を確保しており、短期的な倒産危機を懸念する必要はないでしょう。コロナが収束していくことで業績はある程度回復すると予想できます。
PBV 0.7倍、PER △13.1倍
ただ、オンラインでのコミュニケーションが当たり前になり外出機会が減っていくかもしれないこれからの時代に、整髪料の需要が伸びていくのかは疑問が残ります。
たとえ投資時に参考にする指数が魅力的でも投資しないほうがいいかもしれません。
4. PT. Kino Indonesia (KINO)
PT. Kino Indonesia はユニークな商品が多い印象です。
Ellips(エルピス)は有名なヘアビタミン剤で日本人駐在員の日本帰任時のお土産の定番として定着しています。
また、三本足マークがユニークなLarutan Penyegar(ランタン プニュガル)という飲料水は、石膏を含んだ商品で風邪や体調不良時に飲む医薬品のような使われ方をしているようです。
コンビニなどでも取り扱いしておりインドネシアの庶民に広く知られています。
その他にも、化粧水の販売やスパなども手広く手掛けており、健康/美容のセグメントで活躍する企業です。
事業規模は健康/美容事業が約50%、飲料事業が約40%、その他が約10%となっています。
直近四半期での売上高はコロナの影響で若干減少傾向にありますが、利益率はしっかり確保していますし投資しても良い銘柄だと思います。
ただし、株価はコロナ前の株価水準まで既に回復しており、投資の機会を逸した感があります。
現在の投資指標はPBV 1.6倍、PER 18.3倍
景気回復するまではディフェンシブ銘柄への投資で手堅い立ち回りを!
日用品メーカーは、景気変動の波を受けにくい反面短期的に大きく株価が高騰することは期待しにくい銘柄といえます。
景気低迷時はディフェンシブ銘柄である日用品メーカーや食品メーカーへの投資を増やすことで堅実に資産を増やし、景気回復基調が見えてきた段階で少しづつオフェンシブ銘柄である不動産業や建設業などへシフトしてのが投資戦略としてお勧めです。
具体的にはコロナショックによる景気低迷が続くと言われている2021年頃までは日用品メーカーへの投資を増やしておくのが面白いと思います。
コメント
管理人様
インドネシア駐在員です。
具体的にどのようにして現地口座を開設したらよいのでしょうか?
メッセージありがとうございます。
インドネシアの駐在員でしたらKITAS保有しているかと思いますので、現地口座の開設は可能です。
お好きな証券会社のHPに新規口座開設のボタンがあると思いますのでそこから申請してみてください。
ただ残念ながら、多くの証券会社でカスタマーサポート窓口が有効に機能しておらず、皆様苦戦されてます。
私もいくつか口座開設しましたが、かなり苦労した証券会社もありました。対応の良かった証券会社後でDMしておきます。
とはいえ、最低でも1カ月は掛かると覚悟して進めていただくのが精神上も良いかもしれません。