BNI銀行の特徴
インドネシアの国営銀行であるバンク・ネガラ・インドネシア(BNI)はインドネシアが独立してすぐにインドネシア政府によって設立されたインドネシア最初の銀行です。
資産規模や収益額はBCA銀行やBRI銀行には及びませんが、それでもインドネシアの重要な国営銀行としての存在感があり、市中には多くの支店やATMがありますし。
公共料金や税金の支払について、国の基幹システムと連動した取り扱いをしてくれることも多く日系企業の中にはインドネシアでのメイン銀行をBNIにしている企業も多いです。
BNI銀行ならではの特徴として特質すべきものはありませんが、どの分野にも手広く進出している盤石な銀行との印象です。一例として子会社にはシャーリア銀行(イスラム金融)や証券会社、生命保険会社等を持っています。
BNI銀行は約60%の株式をインドネシア政府が保有する国営企業で、残りの約40%をインドネシア証券取引所に公開しています。
株式取引高も十分にありますので流動性の面でも問題ないと思います。
BNI株は上昇トレンド
BNI銀行のチャートはこのような感じです。
コロナショックで株価が急落し、弱い上昇トレンドが継続しているように見えます。
BNI株は今が買い時!その理由は…
IHSGや銀行セクターの各銘柄はコロナショック以降徐々に株価回復を続けています。
特に銀行セクターの大型株は軒並みコロナ以前の株価水準へ回復済みですが
BNI株の反発はそれと比べても弱く、これから回復の余地があります。
実際にチャートを見てみましょう。
赤線がBNI銀行です。
そのほかの銀行株(BCA,BRI,Mandiri,BTN)と比べて回復が遅れています。
株価暴落時の株価の推移として2019年の大統領選の際の株価暴落をフォローしてみても、BNI銀行は最初こそ大暴落しますが、最終的には他の銀行株と同様に収斂しています。
今回も同様の株価推移を辿るのではないかと期待できます。
直近の決算数値も異常なし!
私が銀行株の分析で最も重視している実際に1株当たり純利益(EPS)と貸出残高は下記のような推移となっています。
コロナショック後の最新の貸し出し残高推移を月次で細かく見ても、業績の急激な悪化の兆候は見られません。
銀行セクターの平均的な業績は達成できると思われるのに株価の回復が遅れていると考えると今が買い時だと思います。
でも、まだまだ上昇の余地はあると思います。
短期投資でも長期投資にもお勧めします!
現在の株価水準はPERは6.0倍、PBV 0.8倍となっており銀行セクターの中でも特に割安な株価水準です。
BNI株は個人的に今一番おすすめの銘柄です。
インドネシアの中小規模銀行の業績悪化が叫ばれており、場合によっては救済策として国営銀行を中心とした再編成が実施される可能性もでています。
その際に受け皿となる国営銀行株は長期ホールド戦略にも相性がいいと思います。