前回紹介したベータ値を利用した株式投資方法を利用して
実際インドネシアの株式投資を行う投資先を検討してみました。
LQ45インデックスから選定しましたので
インドネシアの株式の中では大型株かつ流動性が高い銘柄が中心のため
初心者でも投資対象に取り込みやすいと思います。
なお、ベータ値は過去の株価推移から日々変動しますので、
あくまで2019年7月時点でのベータ値であることをご了承ください。
まずは簡単に前回のおさらい!
・ベータ値とは、個別銘柄の感応度を示す指標
ベータ値が高い銘柄は、株式市場全体の値動きよりも激しく株価が動く
⇒高リスク、高リターンな銘柄
ベータ値を利用したおすすめ投資法 3選
- バランス重視ならベータ値1に近い銘柄に投資
- 経済成長が確実と予想されるなら、高ベータ値銘柄に投資
- 長期保有目的で低ベータ値銘柄に投資
過去の記事はこちら
【投資する上での注意】
投資先を1銘柄に絞るとと、特定の業界に影響を与える重大ニュースや不祥事
が発生した場合、意図せず大損害を被るリスクがあります。
やはり、ベータ値1への投資を行う場合でも複数の銘柄(少なくとも3銘柄)へ
分散投資することをお勧めしています。
従って以下の投資先選定では、分散投資のために複数の銘柄を選んでいます。
1. バランス重視ならベータ値1に近い銘柄に投資
LQ45の中で、ベータ値が1に最も近い銘柄は
Pabrik Kertas Tjiwi Kimia Tbk (TKIM) ベータ値 0.99 です。
これだけベータ値が1に近似しているならば
市場全体の株価変動(IHSG)と、TKIMの株価変動はほぼ一致するのか?
という興味が湧いてきましたので、
両者の株価を頑張って画像合成してみました。
どうでしょう?
完全一致とは行きませんが、
最低値やトレンド転換ポイントは概ね一致しているように見えますね。
Pabrik Kertas Tjiwi Kimia Tbk (TKIM) ベータ値 0.99
と組み合わせる銘柄は業種の異なる銘柄の方が良いので
Bank Central Asia (BBCA) ベータ値1.06
Indofood Cbp Sukses Makmur Tbk (ICBP) ベータ値0.91
この組み合わせでどうでしょうか。
2. 経済成長が確実と予想されるなら、高ベータ値銘柄に投資
LQ45の中で最もベータ値が高いのはこれらの銘柄です。
最高値はBarito Pacific Tbk (BRPT) ベータ値2.53となりました。
Barito Pacific含む上位3社は、石油化学産業に属する企業であり
景気動向・資源価格に敏感という業種特性からベータ値も高くなります。
一攫千金狙う場合でも一点張りすると業界の偏りが大きく出ますので
業種の違う銀行業 Bank Negara Indonesia Tbk (BBNI) ベータ値1.94
放送業のPT Media Nusantara Citra Tbk(MNCN) ベータ値1.79
このあたりを組み合わせて投資するのがよさそうです。
3. 長期保有目的で低ベータ値銘柄に投資
LQ45の中で最もベータ値が低いのはこれらの銘柄です。
1位には、国営石油会社のプルタミナ社の子会社Elnusaがランクイン
2位は誰もが知っているであろう通信企業最王手Telkomsel
3位はたばこ産業のGudang Garamu、4位 日用品 Unileaverと続きました。
やはり傾向としては大型株&内需株が上位となっています。
業種も散らばっているので、この上位4社企業への分散投資がよさそうです。
※ベータ値未算定およびマイナスは除外しています。
【参考】個別銘柄のベータ値一覧を確認できるサイト
個別銘柄のベータ値はどのサイトでも大体確認できるのですが、
ベータ値一覧それもインドネシア株となると、なかなかサイトがありません。
1つだけ、このサイトだけは一覧機能があるようでしたので紹介します。
https://id.investing.com/equities/indonesia
確認方法は中央にある表の中から
⇒自分の探したいインデックスを選択し
⇒Fundamental
これで、ベータ値が現れます。
気になった銘柄にもクリックすればすぐ飛べるのでお勧めです。