証券会社から月末レポートが到着しましたので、2019年4月の株式市況の総括と個人的な月次運用報告を中心にお知らせしたいと思います。
2019年4月 インデックス指数の推移
インドネシア総合指数(IHSG)
6,468ポイント ⇒ 6,455ポイント ▲13ポイント ▲0.2%
2019年4月 市場動向概要
今月の重要イベントはもちろんインドネシア大統領選
4月17日に選挙が実施され、ジョコ・ウィドド氏の勝利が確実となりました。
ジョコ大統領が続投となったことで翌日の株式相場は大暴騰のはずが・・・
時間にして約30分
主にブルーチップ銘柄(大型株)を中心に市場が相手から買いが優勢となったものの
長くは続かず、落ち着きを取り戻したあとは概ね前日の相場水準まで下落しました。
大統領選が終わっても市況が振るわない2つの理由
先月の投資結果報告で記載した通り、私はジョコ氏再選によって市況が上目線に切り替わると想定していました。
・・・が、実際は一瞬急騰しただけで、市場はご祝儀相場とはなりませんでした。
なぜ大統領再選となっても株価相場が上昇しなかったのしょうか?
その理由は以下の2つです。
理由1.ジョコ氏再選は株式市場で織り込み済みイベントであった
今回の大統領選は、事前の各社世論調査でも多くのメディアがジョコ陣営優先と報道していました。
両陣営の差は10ポイント程度なので終盤に逆転の可能性が無い
というわけではありません。
しかし、株式市場が動かなかったことから推測するに
ジョコ氏再選をかなり織り込んでいたのでしょう。
ジョコ氏再選がサプライズとならず買い注文が限定的だったと言えます。
理由2.プラボウォ陣営の選挙不正の訴えに対する政治情勢不安への警戒
実は、今回の大統領選の正式な勝者が確定していません。
現在、ニュースで流れている情報は民間機関が行った
選挙速報結果(クイックカウント)を元にしたものです。
プラボウォ氏はこのクイックカウントの数値が正確でないと主張しています。
さらに、プラボウォ陣営は独自調査で自身が62%の票を獲得しているはずで
不正選挙の可能性が高いと抗議しています。
・大統領選挙の勝利および自身が新大統領であると宣言
・プラボウォ氏の勝利と選挙不正に抗議するデモの開催
といった行動をとっており、政治情勢の安定を脅かす可能性があります。
プラボウォ陣営は、選挙不正の強力な証拠を持っているとも主張していますが、
今のところ提示はされていません。
しかし、万が一にも選挙不正を示す証拠が出てくればインドネシアの政治が不安定となるリスクがあります。
そのためも、今回のプラボウォ氏の行動の行く末を見極めたい投資家心理から株式の買い入れが少なかったのかもしれません。
なお、公式には選挙管理委員(KPU)が開票を行い5月22日(水)頃に正式な選挙結果が伝えられることとなっています。
【個人成績】今月の運用成績は ▲3百万ルピア!
前月末の含み益ゼロからのスタートでした。
ジョコ大統領再選による長期政権への期待から市場が上目線となることを想定し
月中は底値でポチポチ拾っていましたが、
ジョコ氏再選が濃厚となっても市場は動かず。
最終的に、4月末時点の含み損 ▲3百万ルピア の着地となりました。
4月度の総合運用成績は ▲3百万ルピア
2019年度のトータル運用成績はこれで +7百万ルピアとなってしまいました。
来月は正念場かも分からんね。
【今後の展望】米中貿易戦争激化による世界不況はあるか?
ドル高ルピア安の進行にも要注意。
令和に元号が変わって最初のサプライズであった米国の中国製品の関税引き上げの動向が注目されています。
インドネシアにとって輸出国 No.1中国と No.2 米国が戦っているわけですので
影響がないわけがありません。
また、大統領選に関連して政治情勢が不安定となったり、米ドルの利下げが行われない場合ドル高ルピア安がさらに加速する可能性があります。
外国人投資家の影響力が大きいインドネシアの株式市場でルピア安進行が進むと
インドネシアの株式市場から資金流出が加速する悪循環となりますので
心理的節目である1ドル14,500ルピア(又は15,000ルピア)を超えるかどうかに注視する必要があります。
含み損がどんどん膨らんでいく・・・。